2019年8月7日(水)、CIEC総会後に「2019PCカンファレンス論文賞」の表彰式が行われました。CIEC理事会および大会実行委員から選出された9名の論文賞選考委員が、分科会(口頭発表・ポスター発表)論文計112本を査読し、最優秀論文賞1本、優秀論文賞1本、学生論文賞1本を選出しました。審査方法の詳細は『コンピュータ&エデュケーション』Vol.47に掲載される分科会報告をご覧ください。Special第21回では、2019PCカンファレンス論文賞の各賞に輝いた皆さんの「喜びの声」をお伝えします。

2019PCカンファレンス最優秀論文賞

田中遼(帝京大学教育学部初等教育学科)・大石智広(神奈川県立生田東高等学校)・福島健介(帝京大学)
「加害者体験から個人情報の扱いを考える―生徒の意識を変える情報モラル教材の開発―」


写真右は篠田有史2019PCカンファレンス実行委員長(甲南大学共通教育センター准教授)


このたびは、2019PCカンファレンス最優秀論文賞にご選出いただき、ありがとうございます。本当に身に余る光栄でございます。
青少年のスマートフォン利用率は年々増加しており、SNSで不用意な投稿を行うことによるトラブルも頻繁に見かけます。本研究では従来の教材では取り扱っていなかった、個人情報特定の加害者側の立場を実体験するという手法を用いて生徒の意識に働きかけ、「分かっているつもり」を変えられるような教材の開発を目指しました。結果、生徒が夢中になって取り組め、意識の変化にも効果的な教材を開発できたのではないかと思います。
選考していただいたCIECの先生方、また授業実践にご協力いただいた各学校の先生方、そしてご指導いただいた福島健介先生と大石智広先生に心より感謝を申し上げます。
この受賞を励みに、これからも情報教育を盛り上げられるよう研鑽を積んでいきたいと思います。

2019PCカンファレンス優秀論文賞

久保洸貴(甲南大学大学院自然科学研究科知能情報学専攻)・中北敦史・住友千将・岳五一(甲南大学知能情報学部知能情報学科)
「GPS機能とBC機能を活用したOC見学サポートシステムの開発と実証実験」


写真右は篠田有史2019PCカンファレンス実行委員長(甲南大学共通教育センター准教授)


この度は、2019PCカンファレンス優秀論文賞にご選出下さり誠にありがとうございます。著者ら一同はこの上ない光栄と思っております。またこれまでに本研究にご理解とご協力下さった方々に心より感謝申し上げます。
本研究では、大学の魅力と最新の入試情報、体験型イベント情報等を効率的にリアルタイムで発信すべく、まず先行研究にて構築した「オープンキャンパス見学サポートシステム」の諸課題に対して改善を図り、次いで実証実験によりその有効性を明らかにしました。特に位置情報の測定精度を向上すべく、GPS機能にBeacon機能を併用しました。その結果、情報取得時間の大幅な短縮と情報の能動的な受信が実証実験にて確認され、システムの使用性能が改善できたことを大変嬉しく思いました。
このような成果を優秀論文賞という形で評価されたことを、大変嬉しく、心強く思っております。今回の受賞を励みに、今後もより高度で実用的なシステムの開発及びその応用に取り組んで参りたいと思います。

2019PCカンファレンス学生論文賞

杉本優太・伊藤福晃・北英彦・高瀬治彦(三重大学大学院工学研究科)
「プログラム動作の可視化によるプログラムの動作確認支援」


写真右は篠田有史2019PCカンファレンス実行委員長(甲南大学共通教育センター准教授)


このたびは、2019PCカンファレンス学生論文賞という名誉ある賞にご選出いただきまして、誠にありがとうございます。大変嬉しく思っております。先日申し上げた通り、私は引き継ぎという形での代理発表ということでしたが、このような賞をいただけたこと、大変光栄に思います。また日頃お世話になっております研究室の先生方、先輩方に深く感謝を申し上げます。
近年情報化社会が発展を遂げる中、プログラミング学習はさらなる注目を浴びています。そんな中、自身の作成したプログラムのどこが誤っているかを特定できない初学者は少なくありません。そこで本システムにより変数の値や配列の値の移り変わりを「見える化」することで、初学者のプログラミング学習を支援することができました。
これからの情報化社会に貢献するため、今後もより一層研究・開発に努めてまいります。

受賞者の皆さん、おめでとうございました。
PCカンファレンス論文賞の表彰は来年度も実施予定です。
たくさんの論文投稿をお待ちしております!!