初等中等教育におけるコンピュータを利用した教育の実践例が4件報告されました。
いずれの例もコンピュータを道具として利用して、小学校から高等学校までの教育に活用されているものです。
中高生を中心に、塾での数学教育の実践から報告された時田節さんは、数値計算・数式処理用に広く用いられている Mathematica の数式処理機能を利用して、対話形式で数学に親しみ、かつ理解を深めるような工夫をされていました。 時田さんいわく、カラオケボックスなみに生徒を惹き付ける魅力を作り出す努力が必要であるということです。 そのために、Mathematicaは強力なツールとなるとのことでした。
中学校における実践で先進的な取り組みを以前から続けられている佐藤道幸さんは、コンピュータを表現の手段として利用する方法の習得を主眼に置いたコンピュータ利用教育の実践を報告されました。 生徒の表現したい、何かを表わしたいと言った要求に応えられる体制を教師側が用意する必要があり、それによって生徒の興味を常に引き付けておくことができるとのことでした。
高等学校、特に大学付属の高等学校における教育について、神長京子さんが報告され、大学での学生への教育のノウハウ、研究の成果、大学の器材の有効活用、さらに学生教職員の力の結集等々によってより効果的な教育が実践されている例を発表されました。 大学で独自に開発された教育を見据えたソフトウエアによって、例えば、アプリケーションプログラムの基本原理やその操作方法の習得により高い学習効果が得られていることが報告されました。
小学校における実践例について、地元の青木茂さんが環境教育を中心に、児童がコンピュータとの出会いによってどのように変化していったか、どのようにしてコンピュータと付き合い、学習していったのかを教室からの生々しい報告として発表されました。
中学校での佐藤さんの実践例と共通するところですが、児童が、コンピュータを道具として利用して、自ら学んだことをまとめ、表現し、他の人に伝える、といったことを経験することで真の Education が達成されるているのだ、ということが、子供たちの輝いた目で実感させられた報告でした。
どの報告も、教育する対象を良く理解して適切にコンピュータを利用している実践として学ぶところの多いものでした。 コンピュータの初等中等教育へ導入は、上のような配慮に欠けると、コンピュータ嫌いを作るだけになってしまうことも憂慮されていますので、このような実践の積み重ねが望まれるところです。 それでは、大学での教育でこれほどの努力がされているか、またその努力を評価される体制ができているかというと、非常に疑わしい状況にありますので、その意味でも非常に示唆に富んだ分科会でした。
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